神経生物学で使う脳を測る機械 | しんりの手 :psych NOTe

神経生物学で使う脳を測る機械

Puce 24



心理学の文献を読んでいると脳波などを測るいろんな手法が出てきてこんがらがるでしょ?この表はかなり便利。2つの軸がとてもすばらしい。Y軸が測れる小ささ(精密さ)を指し、X軸が測れる時間を指す。


Y軸はミリメーターをログで示しているので、0が1mm単位までの細かさではかれることを示し、2になると100mmになるんで、10cm単位という大雑把な測定になる。逆にマイナス2だと1mmの百分の一なんで、0.01mmだな。神経単位で測れるということです。

X軸は時間。秒をログで示す。


上図の中から例を説明してみます。最近最もよく目にするfMRI(機能的磁気共鳴画像法 )。Y軸で1なので1cm単位というけっこう雑な測り方なんだな。これは脳の部位を測るのに使えるだろう。X軸が0から2なので1秒から100秒単位での測りになる。一般にfMRIは最速で0.5秒に1枚の映像までの細かい測定ができると言われている。

PETスキャンは更に時間がかかる。脳の損傷部位(lesion)での測定では更に雑になる。


細かい方で見ると、細胞電極法(single unit electophysiology)が最も精密(100分の1ミリメートル)に測れ、細かい時間の変化(1ミリ秒単位)もわかる。ただしこれは脳を開けて電極を突っ込むので、人間にやることはほとんど無いらしい。たまに開頭手術をする前に脳に電極を突っ込んで、患者の脳の働き具合を確認するというのがあるけど、あれは細胞単位というほど細かい確認ではなさそうだな。


参照もとの本では、上記の一つ一つを1ページずつくらいに簡略に解説してあるので、分かりやすい。


僕の近況なんですが、論文やクラスのペーパーなどの執筆であんまり眠ってないです。心理学のペーパーを書くこと自体は楽しいんだけど、ブログやプライベートの時間が取れなくなって、生活が研究一色になってくるとまずいな、と思うよ。


参照元:
Con Stough

Neurobiology Of Exceptionality (Plenum Series on Human Exceptionality)



検索キーワード、 心理学、認知心理学、神経認知科学、神経科学、機能的磁気共鳴映像法 ,

Aina Puce, Neurobiological techniques, pp.3-28. 2005.